妊娠を目指している方にとって、ホルモンバランスや排卵周期の管理はもちろん大切ですが、食事の質にも注目してみたことはありますか?
最近、注目されているのが「食事性炎症指数(DII: Dietary Inflammatory Index)」という指標。これは、ある食事がどれだけ体内で炎症を引き起こすか、あるいは抑えるかを評価したものです。
炎症と不妊症の意外な関係
「炎症」と聞くと、ケガや風邪のときの腫れや熱を思い浮かべるかもしれません。
でも実は慢性的で目に見えない炎症(サイレント・インフラメーション)が、体内の様々な働きを乱し、排卵障害・卵巣機能低下・着床障害などの不妊症の要因になることがあるんです。
特に、
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
- 子宮内膜症
- 原因不明の不妊
といった状態は、慢性炎症と深い関係があるといわれています。
食事性炎症指数(DII)とは?
DIIは、様々な食品や栄養素の炎症作用を数値化したもの。
この指数が高いほど炎症を引き起こしやすい食事、低いほど炎症を抑える食事とされています。
代表的な「炎症を促進する食品」
- 精製された炭水化物(白パン、白米、砂糖など)
- 加工食品(ジャンクフード、インスタント食品)
- 揚げ物・トランス脂肪酸
- 加工肉(ベーコン、ソーセージ)
- 清涼飲料水・お菓子類
代表的な「抗炎症作用のある食品」
- 野菜・果物(特に色の濃いもの)
- オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、くるみ)
- 全粒穀物(玄米、オートミール)
- ナッツ類
- 緑茶・ハーブティー
- スパイス(ターメリック、しょうが)
研究でも証明されつつある関係
いくつかの研究では、DIIのスコアが高い(=炎症性が強い)食事をしている女性は、妊娠率が低い傾向があると報告されています。
特に体外受精(IVF)の成功率にも関わることが示唆されており、妊活中の食事の見直しがますます重要視されています。
妊活中に取り入れたい!抗炎症食のポイント
ここからは、実際に取り入れやすい抗炎症食のアイデアをご紹介します。
✅ 朝食に果物など軽めの食事
✅ 昼食は玄米+野菜たっぷりのスープ+蒸し魚
✅ 間食には果物や胡桃
✅ 飲み物は緑茶や麦茶に切り替える
✅ 調味料はしょうがやターメリックを活用!
まとめ:炎症を抑える食事が、妊娠力を高めるかも?
「妊活=タイミング法や病院での治療」と考えがちですが、体質改善をして子宝を授かるなら日々の食事こそが体質を整える第一歩です。
「ちょっとした選択」が未来の命をつなぐ可能性に。
妊娠を望む方は、ぜひ「抗炎症」を意識した食生活を取り入れてみてくださいね。