世界的に増えている男性不妊、特に先進国で男性の造精機能が低下しています。
造精機能障害は男性不妊の80%といわれています。
三大男性機能とは
- 性欲
- 勃起力
- 精子力
勃起力が下がっていると精子力が下がっていることがあります。
精子
精子は作られるまでに約74日、1日あたり約5000万~1億個の精子が毎日作られます。
精巣には約10億個の精子を保存することが出来、1度の射精で約1億~4億個。
寿命は24~27時間、膣に精子が入ると寿命が約2~3日に伸びます。
減少傾向
先進国の男性の精子の数はこの40年間で半分以下に減っています。
- 精子の数は59%減少
- 精子濃度は52%低下
- 精子の数は毎年1.6%の割合で減少
原因
世界的に増えている男性不妊の原因として考えられているのが環境ホルモンの問題です。
内分泌撹乱物質によって精子の減少が報告されています。
健康な精子を作る
ネット上で「〇〇を飲めば、精子が増える」といった情報もありますが、実際には「これをしたから精子が良くなる」という方法はありません。
身体を作る元であるタンパク質と抗酸化作用のある緑黄色野菜(ブロッコリー、小松菜、にんじん等)や果物、緑茶、きな粉などをバランス良く取ることが効果的です。
また適度な運動なら健康な精子を作る効果を望めますが、マラソンなどハードな運動は消耗してしまうので避けた方が良いです。
下着はトランクス、サウナは禁忌、ノートPCは膝の上に置かない等、様々な都市伝説的な情報もありますが、あまり関係ないと考えます。
健康において何事も「過不足ない」ことが大切なので、極端に局部を刺激しなければ気にすることはないです。
禁欲期間
個人差がありますが、適切な期間は2~5日と言われています。
禁欲期間が短い場合は未成熟な精子が目立つようになり、長くなった場合は精子のDNAが損傷し運動性が失われます。
妊活でいえば禁欲期間が長いよりは短い方が良いと考えます。
精力の目安
精力は性差があり、男性は19歳、女性は35歳が最も高まるといわれています。
男性の精力の目安の一つに「朝勃ち」があります。
若いのに朝勃ちの回数が減ってきた時は、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞など循環器系に何らかの異常の前触れの可能性もあります。
精力が強いかどうかを見分ける方法として、人さし指と薬指の長さを比べる方法があります。
人差し指より薬指が長い方が男性ホルモン(テストステロン)の影響を強く受けているといわれています。
精力と性力
厚生労働省の調査によれば、約40%の夫婦が「性生活を面倒だと感じる」と回答しています。
- 理由として
- 疲れている
- 気力がない
- 魅力がない
- やる気がない
精力と性力はイコールではありません。
しかし、精力が弱い男性ほど疲労感や倦怠感を感じています。
つまり、精力が低いと性力への関心も低下します。
これは年齢に関係なく若い男性でもみられる傾向です。
精力低下の原因
加齢によって精力は低下しますが、他にも原因があります。
- 食生活の偏り
- 運動不足
- ストレス
改善する方法として生活習慣を整えることが基本となります。
その上で、個々の要因を改善していく必要があります。
一人で悩み抱え込むよりは誰かに相談されることをお勧めします。
なかなか話しにくい事柄ではあるので、専門家のカウンセリングを試してみるのもお勧めです。