妊活とタンパク質
「何のサプリを買えばいいですか?」と質問されることがあります。
最近では不妊専門のクリニックでも亜鉛や葉酸を含んだサプリメントが販売されているそうです。
サプリメントは栄養補助食品です。
まずは日頃の食生活を見直した上で必要な栄養をサポートすることをお勧めします。
まず妊活する上で1番必要な栄養素はタンパク質です。
タンパク質が必要な理由
身体から水分と脂質を除くとタンパク質です。
筋肉、骨、臓器(子宮や卵巣)、皮膚、爪の主成分はタンパク質です。
つまり子宮や卵巣を構成する成分もタンパク質なのです。
冷えを解消するタンパク質
妊活している人で冷え性の女性が多いのですが、食事誘発性熱生成に消費されるのは
- タンパク質約30%
- 糖質約6%
- 脂質約4%
つまりタンパク質を摂ると体が温まりやすいのです。
筋肉の約80%がタンパク質で出来ています。そのため筋肉が落ちると基礎代謝が低下します。
1日の消費エネルギーは、
- 基礎代謝7割
- 運動2割
- 食事1割
運動をしなくても基礎代謝によって体温維持や呼吸や心臓が動いているだけでカロリーが消費されます。つまり筋肉が多い方が身体を温めることが出来るので、適度な運動とタンパク質を摂取することが大切です。
タンパク質の必要量
18歳以上1日のタンパク質推奨量は、男性60g、女性50gです。
目安として体重×gなので、体重50kgの人は1日50gのタンパク質を摂取する必要があります。
運動をする場合や妊活をするなら1.5倍の量が必要です。
食材に含まれるタンパク質の量
肉、魚100g:20g
卵1個:6g
豆腐100g:7g
納豆1パック:7g
プロテイン200ml:25g
つまり体重50kgの女性は1日に50gのタンパク質を摂取するのに卵なら8個、肉魚なら250g必要です(ハムやソーセージは添加物だけでなく、脂質を多く含まれているので注意)。
妊活するなら1.5倍の75gなので卵なら12個、肉魚なら375g必要となります。
相当意識しないと摂取するのが難しいです。
ちなみにアルコールを摂取すると筋肉を作る働きが30~40%低下します。
現代人はタンパク質不足
実は戦後1950年代と2019年のタンパク質摂取量が同水準です。
つまり普通の人でもタンパク質不足なので、妊活をしている人は常に意識しないと体質改善されません。
食欲抑制、疲労回復効果
タンパク質は食欲を抑えるホルモンが出るから食後の満腹感を高めてくれます。
1回の食事で炭水化物の割合が多い人は、肉や魚など多めに食べるようにシフトした方が満腹度が高まります。
さらに疲労回復にもタンパク質に含まれているBCAAという成分が筋肉の合成と肉体の疲れを解消する効果があります。
疲労やストレスを理由に甘いものを食べてしまう人は、たんぱく質不足です。
食事の中でタンパク質を摂取する量を増やすことで甘いものを抑制することが出来ます。